公益社団法人 日本麻酔科学会

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会長挨拶

会長:小板橋俊哉(東京歯科大学市川総合病院麻酔学)

会長

川口 昌彦

奈良県立医科大学麻酔科学教室・教授

日本麻酔科学会第74回学術集会が、2027年6月3日(木)から5日(土)の3日間、神戸にて開催されます。奈良県立医科大学麻酔科学教室 川口昌彦が会長を務めさせていただきます。 このような機会を与えていただきました皆様に心より感謝いたします。 本学術集会は、麻酔科学の基礎から臨床、周術期管理、集中治療、救急医療、さらには疼痛治療、緩和ケアまで、広範な分野を網羅し、日々進歩する医療の最前線を共有する貴重な機会です。 人口の高齢化や複雑化する医療ニーズ、AIやデジタル技術の進展、多職種連携の進化など、麻酔科医が担う役割は年々拡大し、その責任はますます重くなっています。 豊富な経験と知見を有した学術企画委員会メンバーの皆さんとともに、会員の皆様にとって実りがあり、麻酔科関連領域の更なる発展に貢献できる学術集会になるよう尽力させていただきます。

本学術集会のテーマは「多職種・多業種で進化する麻酔科学 Let's Jazzgl for Anesthesiology」とさせていただきました。 周術期医療は、麻酔科医のみならず、外科、看護、薬剤、臨床工学、リハビリテーション、さらには行政・産業界まで、多様な専門性が響き合うことで安全かつ高度な医療が実現します。 ジャズの演奏が個々の楽器の個性を活かしつつ、即興の中で一つの音楽を創り上げるように、麻酔科学もまた、多彩な職種・業種が互いの強みを生かして協奏することで新たな価値を生み出す領域へと進化し続けています。 本学術集会では、この多様なステークホルダーが一堂に会し、臨床・研究・教育の最新の知見を共有しながら、麻酔科学の未来を共に描く場としたいと考えております。 また、学術委員会と連携し、若い先生方にとっても麻酔科学におけるリサーチマインド醸成の入り口になれるよう、一般演題発表の機会を提供できればと考えております。 学会発表での議論が心地よい刺激になり、科学論文の執筆につながるような連鎖の火を灯せればと思います。

開催地の神戸は、歴史ある港町として世界の文化を受け入れ、洗練と温かさをあわせ持つ街です。 学会では最先端の知識と活発な討論を、街に出れば美しい港の景観と多彩な食文化や音楽を楽しんでいただければ幸いです。 多職種・多業種が互いに響き合い、新しい麻酔科学を紡ぐ──まさにジャズセッションのような熱気と創造力に満ちた学術集会にしたいと願っております。 日本麻酔科学会第74回学術集会が、皆様にとって有意義な学びの場となり、未来へのアプローチをビジョンできる機会となればと願っております。 多くの皆様のご参加を、心よりお待ち申し上げております。

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